2025年4月開講!本講座のご案内

お知らせ

開講期間

前期 2025年4月~2025年9月
後期 2025年10月~2026年3月
毎週火曜日 19時半配信(途中参加可能・見逃し配信あり)

参加費・申込み

年額12000円(機材の費用やインターネット接続料などは受講者の負担となります)
受講にはお申し込みが必要です。下記のページから行ってください。

講座内容(前期)

『観無量寿経』の世界―「機の真実」の救済とは?

本講座では「救済」をキーワードに『観経』を読み進めていきます。①は総論として『観経』の成立と宗祖の『観経』理解について考えます。②~④は韋提希の救済を中心に、序分(韋提希の苦悩と別選)と定善義(第七華座観)を、⑤は仏滅後の衆生の救済をテーマに散善義(下品下生)を取り上げます。そして⑥でまとめの講義を行います。焦点を絞り一つのことをじっくりと考えることのできる講座にしたいと思っています。ぜひ『観経』を学びつつ『観経』に学びましょう。

(1)4/8 『仏説観無量寿経』の成立と親鸞の『観経』観 
(2)5/6 王舎城の悲劇① 悲劇の発端 主人公は韋提希
(3)6/3 王舎城の悲劇② 韋提希の変化 
(4)7/1 韋提希の救済 無生法忍を通して
(5)8/5 仏滅後の衆生の救済 下品下生と六字釈
(6)9/2 まとめ 『観経』と善導・法然・親鸞

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講師 市野 智行(同朋大学准教授)

愛知県出身。同朋大学大学院文学研究科仏教文化専攻博士後期課程単位取得後満期退学。博士(文学)。現在、同朋大学文学部准教授。専門は、真宗学・善導教学。主著「『法事讃』所説の三往生について」2023。「曇鸞『浄土論註』の新研究」編集2024。

『浄土論』の課題

世親(天親菩薩)の『浄土論』には、阿弥陀仏の浄土における国土・仏・菩薩の荘厳功徳(はたらき)が記されています。そのことは、仏道の課題が個人の内面にとどまらず、国土という共なる領域にまで関わることを示しています。本講義では、仏道において、なぜ浄土(国土)が課題となるのか、それは私たちの生きる世界とどのような関わりをもつのかということを、大乗菩薩道における自利利他という課題、そして信仰と社会という観点からたずねます。

(1)4/15 『浄土論』の課題―大乗菩薩道との関わりから
(2)5/13  五念門の意義
(3)6/10  国土荘厳の意義
(4)7/ 8  仏・菩薩荘厳の課題
(5)8/12  清浄願心に入り菩提に随順する歩み
(6)9/ 9  五功徳門―自利利他の成就

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講師 中山 善雄(真宗大谷派淨敬寺衆徒)
埼玉県生まれ。早稲田大学理工学部数学科卒業。企業勤務を経て、真宗大谷派大谷専修学院指導補、教学研究所研究員。現在は真宗大谷派淨敬寺(新潟市)に在住。主な論文に「真宗開顕の志願――宗教的秩序と罪業観からの解放」(『教化研究』165 号、真宗大谷派教学研究所)、「第三十五願の研究――厭悪と唯除」(『真宗教学研究』41 号)、「荘厳大義門功徳成就の研究―離体譏嫌と離名譏嫌―」(『真宗教学研究』42 号)など。

3年で読む教行信証―シリーズ1「あらわれる浄土の真実」(序・教巻)

親鸞聖人は多くの著作を残されましたが、その中心にあるのが教行信証(顕浄土真実教行証文類)です。本書が書かれ始めたのは、京都で激しい念仏弾圧の嵐が吹き荒れていたときです。ずっと曲解され排除され続けてきた専修念仏の教え。その危機感が聖人の執筆の動機にあったことは間違いないでしょう。
「師、法然上人の顕した浄土真宗は究極の大乗仏教であり、それはインドから中国、日本に至る仏教の歴史に裏付けられている。末法の時代において、私たちが救われる道はこれしかない」茫漠たる北関東の山野の中で、知己を千載の下に待つ思いで書かれたであろうこの書物。一緒に紐解いてみませんか。

(1)4/22 なぜ教行信証は書かれたのか
(2)5/20 教行信証六巻の流れを知ろう
(3)6/17 「私の深い闇は如来の光によって破られる」総序Ⅰ
(4)7/22 「遇いがたい本願に今遇ったぞ!」総序Ⅱ
(5)8/19 「二つの衆生救済のはたらき」教巻Ⅰ
(6)9/16 「そして阿難は立ち上がった」教巻Ⅱ

講師 瓜生 崇(真宗大谷派玄照寺住職)

東京都生まれ。電気通信大学中退。浄土真宗親鸞会講師、システムエンジニアを経て、2011年から真宗大谷派玄照寺(滋賀県東近江市)住職。「浄土真宗の法話案内」運営。響流書房代表。
主な著書『なぜ人はカルトに惹かれるのかー脱会支援の現場からー』(法蔵館)など。

大乗仏教入門

釈尊の教えは「縁起・無我」です。そして親鸞聖人の教えは「南無阿弥陀仏」です。さらに親鸞聖人は「浄土真宗は大乗の中の至極なり」と述べています。釈尊の教えと親鸞聖人の教え、この二つは一体どのようにつながっているのでしょうか?釈尊というブッダを契機として深められた仏教の歩みを、「釈尊観」という視点から考えてみたいと思います。

(1)4/29    釈尊の入滅と仏弟子たちの課題 −釈尊観−
(2)5/29(木) 阿含経典の釈尊観 −人と法をめぐって−
(3)6/24    ジャータカ物語の釈尊観
(4)7/15    仏伝経典の背景 −「菩薩」という概念の誕生−
(5)8/26    菩薩思想の深化=初期大乗経典の成立
(6)9/30    初期大乗経典の釈尊観

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講師 織田 顕祐(真宗大谷派教学研究所所長・大谷大学名誉教授)
愛知県生まれ。77年、大谷大学文学部仏教学科卒業、85年、同大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。大谷大学教授を経て、現在、真宗大谷派教学研究所所長。専門は、仏教学(特に東アジア仏教の思想史的研究)。著書に『華厳教学成立論』(法藏館)、『大般涅槃経序説』(東本願寺出版部)、『ブッダと親鸞――教えに生きる』(共著、東本願寺出版部)、『初期華厳思想史』(韓国語、韓国:仏教時代社、2007年)など。

講座内容(後期)

3年で読む教行信証―シリーズ2「なぜ名がすくいなのか」(行巻)

(1)10/7 「無仏の時代に仏に遇う」 教巻
(2)11/4 「私の最も深い願い」 行巻Ⅰ
(3)12/2 「凡夫の歩む菩薩道」 行巻Ⅱ
(4) 1/6 「難行の道と易行の道」 行巻Ⅲ  
(5) 2/3 「本願招喚の勅命」 行巻Ⅳ
(6) 3/3 「弥陀は名をもって私をすくい取る」 行巻Ⅴ

講師 瓜生 崇(真宗大谷派玄照寺住職)

東京都生まれ。電気通信大学中退。浄土真宗親鸞会講師、システムエンジニアを経て、2011年から真宗大谷派玄照寺(滋賀県東近江市)住職。「浄土真宗の法話案内」運営。響流書房代表。
主な著書『なぜ人はカルトに惹かれるのかー脱会支援の現場からー』(法蔵館)など。

仏弟子・舎利弗からみえてくる『阿弥陀経』について

十大弟子の一人である舎利弗は、仏教の歴史において、主に三つの様相を呈していると思います。原始経典の中のすぐれた舎利弗、大乗経典の中で声聞として批判され仏に成れない舎利弗、最終的に仏に成っていく舎利弗です。鳩摩羅什が翻訳された『阿弥陀経』は、釈尊が舎利弗に対して、「その時に」語られた内容を全体(「正宗分」)とします。「その時」の具体的な中味を、ひたすら黙っていた舎利弗のすがたから少しひもといてみたいと思います。

(1)10/14 舎利弗の「その時(に)」とは -『阿弥陀経』の概要-
(2)11/11 鳩摩羅什訳『維摩経』・『法華経』の中の舎利弗
(3)12/9   最後に念仏を称える舎利弗? -『法華経』から『大経』・『小経』へ 
(4)1/13  出世間の舎利弗と世間の善男子・善女人 ―あなたは臨終来迎を信じますか- 
(5)2/10  懺悔と舎利弗 -善導『法事讃』-
(6)3/10  帰依三宝と舎利弗についての私考

okubo

講師 大窪 康充(真宗大谷派浄土寺住職) 
石川県生まれ。真宗大谷派浄土寺住職。大谷大学大学院博士後期課程満期退学。真宗大谷派擬講。
主な著作「念仏の声が聞こえるとき 『正信偈』『歎異抄』との対話」、「舎利弗の物語 阿弥陀経の黙った主役」

法然上人の生涯とその教え

法然上人の教えは「ただ念仏」に尽きるものですが、シンプルであるからこそ理解が難しく、その主著『選択集』について様々な見方がなされました。
そのなか親鸞聖人は法然上人を「よきひと」と、また『選択集』について「希有最勝の華文、無上甚深の宝典なり。」と記し、最大限の讃辞をあらわしています。
この講義を通して、親鸞聖人の出会った「よきひと」と「華文・宝典」について、皆さまと学べることを楽しみにしています。

(1)10/21 法然上人の生涯①誕生から求道
(2)11/18 法然上人の生涯②浄土宗立宗と念仏の興隆
(3)12/16 法然上人の生涯③晩年の法難と滅後の法難
(4)1/20  法然上人の教え①阿弥陀仏の本願
(5)2/17  法然上人の教え②念仏と信心
(6)3/17  法然上人の教え③往生と浄土

講師 杉浦 道雄(真宗大谷派称名寺住職)
愛知県生まれ。同朋大学文学部真宗学科卒業。同大学院文学研究科博士後期課程満期退学。 博士(文学)。擬講。 現在、同朋大学非常勤講師、名古屋真宗学院講師、真宗大谷派称名寺(名古屋市中村区)住職。

信心とは何か?

親鸞聖人は真実信心のことを、一心、深信、金剛心、菩提心など、様々な名前で呼んでおられます。また、真実の信心は衆生が自力で発起できるものではなく、如来から与えられるものであり、大涅槃のさとりへと至る因であるとされました。では、その信心とはどのようなものであり、人は信心を獲得すると、どうなるのでしょうか? 本講座では、これらの問題を、皆様と一緒に考えていきたいと思います。

(1)10/28 二種深信(上)
(2)11/25 二種深信(下)
(3)12/23 如来よりたまわりたる信心(上)
(4)1/27  如来よりたまわりたる信心(下)
(5)2/24  金剛心・菩提心
(6)3/24  信心を獲得すると、どうなるのか?

講師 青柳 英司(真宗大谷派教学研究所研究員・親鸞仏教センター嘱託研究員)
栃木県生まれ。大谷大学大学院博士後期課程真宗学専攻修了。博士(文学)。同大学助教、親鸞仏教センター常勤研究員、大谷大学真宗総合研究所東京分室PD研究員を経て、現職。主な論文に、「鎌倉期仏教文献としての『教行信証』―題号の「真実教行証」に着目して―」(『近現代『教行信証』研究検証プロジェクト研究紀要』3、親鸞仏教センター、2020年)、「如来回向思想の背景について」(『現代と親鸞』46、親鸞仏教センター、2022年)など

わかりやすい浄土真宗のお話だよ!みんな聞きに来てにゃ!

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